へ行ってきました!
2025年12月下旬、愛知県犬山市にある国宝 犬山城(いぬやまじょう)を訪れました。
実際に訪れて感じたことと、これから行く方の参考になりそうなポイントをまとめています。
写真の解説
写真は、12月に撮影しました。
冬の空を背景に、木曽川沿いの断崖に凛とそびえる犬山城天守がとても印象的です。
櫓門の入場口から入ってすぐの場所で撮影しています。
よく見ると、天守最上階の廻縁(まわりえん)を一周しながら、絶景を楽しむ観光客の姿も見えます。
赤いさざんかの花の向こうには、天守入場を待つ長い列。
この日は約30分待ちでした。![]()
※本ページは、プロモーションが含まれています。
犬山城について
犬山城は、1537年(天文6年)頃、織田信長の叔父にあたる織田信康によって築かれたと伝えられる戦国時代の名城で、別名「白帝城(はくていじょう)」とも呼ばれています。
美濃国(現在の岐阜県)と尾張国(愛知県)の国境、木曽川沿いの断崖上という天然の要害に築かれ、両国を結ぶ軍事・交通の要衝を押さえる重要な拠点でした。中山道や名古屋道に通じ、木曽川水運による交易の中心地でもありました。
天守は下層二重・上層三重の望楼型で、戦国期の姿を色濃く残す日本最古級の天守構造を今に伝える現存天守です。
建築当時の木材や構造が多く残され、石落としや狭間、急勾配の階段など、実戦を強く意識した建築様式が随所に見られます。
修理は重ねられてきましたが再建ではなく、原型をよくとどめている点が高く評価されています。
現存天守は全国でわずか12城しかなく、そのうち国宝に指定されているのは、犬山城・松本城・姫路城・彦根城・松江城の5城のみです。犬山城はその中でも特に古い時代の天守とされています。
犬山城は、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康という「三英傑」がこの地をめぐって争奪を繰り広げた歴史を持ち、戦国の動乱を象徴する城でもあります。
幾度もの戦乱や震災をくぐり抜け、1935年(昭和10年)に国宝に指定されました。
また、城だけでなく城下町全体を堀と土塁で囲む「総構え」の構造を備えていたことも大きな特徴で、城と城下が一体となった防御と統治の姿を今に伝えています。
木曽川の雄大な流れを眼下に望む犬山城は、戦国時代の息吹を現代に伝える、極めて貴重な歴史遺産です。
犬山城の感想
国宝のお城に入るのは、今回が初めてでした。
30分も並ぶとは思っていませんでしたが… 中に入って納得。
内部はとても狭く、階段は急。
観光用というより、実戦を想定した造りです。
「ここから武将たちは、どんな気持ちで外を見ていたんだろう… 」そんなことを自然と想像してしまう、生々しさがありました。
展示されている甲冑は迫力があり、低い天井や梁、階段途中に現れる構造材、不揃いな段差、基部構造の一部に見られる石垣など、木造の現存天守ならではの見どころが随所にあります。
最上階からの眺めは四方すべてが絶景。
廻縁に出た瞬間は少し足がすくみましたが、風景を楽しむうちにだんだん落ち着いてきました。
犬山城の麓には、複数の神社が集まっています。
写真は、ハート型の絵馬で知られる三光稲荷神社。
犬山城の入口は、この神社の左隣にひっそりとあります。
周辺には、針綱神社・犬山神社・猿田彦神社なども点在。
城の正面入口を使わず、神社を巡りながら犬山城へ向かうこともできます。
この時期はまだ年末でしたが、神社も櫓門もすでにお正月仕様になっていました。
写真の右手前には、商店の並ぶ本町通りがありました。車も通る道ですが、食べ歩きがとても楽しいエリアです。

心地よい旅のポイント
※ 情報は変わる可能性もあるため、各公式HPにてご確認ください。
- 土日祝日やイベント開催日、観光シーズンは天守観覧の待ち時間が長くなりやすく、30分以上待つことも珍しくありません。
夕方近くは、入場制限がかかる可能性もあるため注意が必要です。
- 天守に入る前に靴を脱ぎ、ビニール袋に入れて手持ちで見学します。
荷物はできるだけ少なめがおすすめ。
床は冷たく滑りやすく、エレベーターはありません。
- 天守内には休憩スペースや化粧室はありません。
事前に、城外のお手洗いを利用しておくと安心です。
- 最上階の廻縁(まわりえん)は一周でき、景色は圧巻です。
風が強い日も多いため、防寒対策と足元に注意して楽しみましょう。
- 日本100名城スタンプは、入場門2階の管理事務所に設置されています。
- 犬山城は、通年で日没〜22時までライトアップされています。
城下町や木曽川対岸から眺める夜の犬山城もおすすめです。
- 江戸時代の面影を残す犬山城下町は、歩くだけでも楽しい場所♪
犬山のお米を使ったバームクーヘンや、昔ながらのげんこつ飴なども人気です。
- 犬山駅周辺や城下町には着物レンタル店が複数あり、着物姿での散策を楽しむことができます。
- 犬山城天守は戦国時代の構造をそのまま残しており、内部の階段は非常に急で段差も大きいため、スカート姿よりもパンツルックで天守観覧をするのがおすすめです。
- 犬山祭で曳かれる車山(やま)が展示されたどんでん館、城とまちミュージアム、からくりミュージアムなど、城下町の文化施設とセットになった犬山城下町周遊券、近隣観光施設とのセット券などがあります。
名鉄利用であれば、犬山城下町きっぷも便利。
- 整備・防災対策事業のため、2026年3月から入場登閣券の料金が改定予定です。
- 犬山駅から商店の集まる本町通りを通って徒歩でアクセス可能。
犬山城入口前と犬山駅には観光案内所があり、犬山城入口前の観光案内所では、御城印や御城印帳も購入できます。

- 12〜1月頃には、近隣で竹あかりナイトウォークが開催されることもあり、冬ならではの幻想的な風景が楽しめます。
- 犬山城周辺には、徒歩圏内に国宝茶室「如庵」を有する日本庭園・有楽苑があります。
車で移動すれば、博物館明治村や野外民族博物館リトルワールド、日本モンキーパーク、日本モンキーセンターなど多彩な観光施設が点在しています。
また、入鹿池では冬(11〜3月頃)にワカサギ釣りが楽しめ、夏には木曽川鵜飼が行われるなど、犬山ならではの季節の風物詩も楽しめます。
まとめ
歴史を肌で感じられる国宝 犬山城と、情緒ある城下町の散策は、想像以上に心に残る旅でした。
戦国から現代へと時をつないできた犬山城。
ぜひ、あなたの旅の候補に加えてみてください。
Have a nice trip!良い旅を!!![]()

